保護者の方
「好きなことを仕事にしたい」と思うものの、多くの若者は「理想と現実は違う」とあきらめています。特に、デザインやイラスト、アニメ、漫画などの分野は、優れた才能や技術を持つ人だけが成功するというイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。また、そうした技術を得る専門学校は、大学と比べて目指す職域が限られていると感じる人も少なくないでしょう。
このページでは、デザイン・クリエイティブ業界の仕組みのほか、本校の就職・デビューサポートについてご紹介します。お子様の好きなことを夢で終わらせない。卒業後、生計を立てて自立するための本校の学びの特徴、実績をご覧ください。
幅広い業界でAIの導入が始まりつつある今、雇用にも影響が出始めています。無人レジをはじめ、製造系の工場ロボット、企業のRPA(ロボットによる業務自動化)導入などにより、いわゆる「単純作業」に従事する人材の需要が減少しています。2014年のイギリス・オックスフォード大学の研究結果によると、12年後までに人の仕事の約半数がAIまたは機械に代わり、消滅すると予測※。また、マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査では、2030年までに日本中の業務の27%が自動化されると指摘されています。
※マイケル・A・オズボーン博士の論文「未来の雇用」
しかし、デザイン職やクリエイティブ職は、単純作業とは違い、考え生み出す仕事です。デザイン職には「人の課題を、デザインを通じて解決する」、クリエイティブ職には「アイデアや世界観をカタチにし、経済活動を生むファンをつくる」という役割があります。他方、AIは数値化できない人の感性や、経験に基づく創造的なアイデアを生み出す仕事は不得意。しかし、創作において莫大な手間と時間のかかる作業を効率化するツールとして期待ができます。創造性が問われる業務においては、人が中心となり、いかにAIをうまく活用するかが課題となります。
最近は、YouTube配信やMOOC(大規模公開オンライン講座)などを活用した通信講座サービスのほか、素人でも簡単に制作ができるアプリケーションも普及しました。そのため、短期的な講座や独学で学べると考える人が増えています。もちろん、アプリケーションの操作技術や制作テクニックの習得、資格対策などには、通信講座が役立ちます。
しかし、AIに代替できないプロとしての能力を育むためには、断片的な通信講座では不十分といえるでしょう。実践を通じて体感し、仲間と意見を交わすことでコミュニケーション力を身につけ、さまざまな刺激を受けながらトライアンドエラーを繰り返す経験から、人間性豊かなクリエイティビティが養われていきます。例えば、スマホで動画をつくれるからといって、映像のプロとして通用しないのと同じように、独自のアイデアをカタチにして流通させなければビジネスにつながりません。プロの世界では、企画・コンセプト設定・リサーチ・立案・予算・運用・プレゼンテーションなど、一連のプロジェクトを遂行する能力が求められます。そうした能力を専門的かつ実践的に育める場が、専門学校なのです。
一番の強みは、専門分野に特化しているため、信頼関係が築いた企業とのコネクションがあること
専門学校と大学は、教育目的が明確に違います。将来の目標や職業が決まっている人は、高度な専門技術を取得できる専門学校を選んでいます。
専門科目を中心に学ぶ学校は多くありますが、都道府県の認可を得た学校を「専門学校」と言います。「専門学校」には、様々なメリットがあります。
人々の生活の中で目にするあらゆる視覚情報物に、デザイナー、クリエイターが携わっています。
専門職の中でも働き方は、さまざまあります。
デザイン・インテリア業界
デザイン事務所で数年間スキルを磨きながら人脈をつくり、フリーランスへと進む人も。在宅勤務がしやすい業種なので、出産や育児とのバランスも取りやすい。
アニメーション・ゲーム業界
アニメーション制作のスキルは、下のような幅広い業界にもニーズがある。
●ゲーム制作会社 ●CM・映像制作会社 ●建築・不動産会社 ほか
漫画業界
「漫画家支援サイト」で、仕事(月25~30万円)の依頼を直接受けられるほか、最近ではインターネット環境があれば、国内外のオファーを受注できる。別の仕事で生計を立てながら、漫画に携わる仕事をしている卒業生も多い。
イラスト・アート業界
フリーランスとして活動を行う場合、生計維持のために一般職に就きながら作家活動を行う場合が多く、受注の増加に伴って一般職の仕事の割合を減らしていく流れに。
近年、ワークスタイルが急速に多様化しています。コロナ禍により、世界中で在宅ワークが普及したことでクリエイターの自由度もますます高まっています。
本校の最大の特徴は、少人数制です。誰も置いてきぼりにしない授業、一人ひとりが納得のいく進路指導を大切にしているため、極端に定員を増やさない方針を貫いています。学生にとって、多くの課題に取り組んでスキルを磨きながら、同時に就職活動も行うのは簡単なことではありません。だからこそ、不安や忙しさで就職活動が滞ることがないよう、キャリアサポートセンターと教員が、一人ひとりの様子を見ながら個別にフォローしています。こうしたやりとりができるのは、少人数制だからこそ。学生数の多い専門学校や大学では、それぞれが自主的に情報を取りに行かなければなりません。
今、何をすべきか個々にアドバイスをし、学生から報告や感想を聞いて、次の課題や行動を一緒に決めていく。こうした密なコミュニケーションによって信頼関係が育まれることで、その学生に合った社風の企業を紹介したり、卒業生に話を聞くことを勧めたりなど、一歩踏み込んだ提案ができます。それが納得のいく就職、自分らしいキャリア形成につながっていくと考えています。